案外気付かない日本人の国民性「皆さん飛び込んでますよ」

案外気付かない日本人の国民性「皆さん飛び込んでますよ」

エスニックジョークという、各国の国民性を端的に表すようなジョークがあります。沈没しかけた船に乗り合わせた様々な国の人たちに、海に飛び込むよう船長が説得を行う場合、以下のように言えば良いのです。

  • アメリカ人には「飛び込めばヒーローになれますよ」
  • イギリス人には「飛び込めばジェントルマンになれますよ」
  • ドイツ人には「飛び込むのはルールです」
  • イタリア人には「飛び込めば女性に愛されますよ」
  • フランス人には「飛び込まないでください」
  • ロシア人には「海にウォッカのビンが流れていますよ」
  • 日本人には「皆さん飛び込んでますよ」
  • 韓国人には「日本人はもう飛び込んでいますよ」

ちょっとしたジョークですが、いかにも各国の国民性の違いを端的に表しているような気がします。つまり日本人も自分達は案外に気づいてない国民性を持っている、という事です。これを少し分析してみましょう。

日本と欧米の違い

人類はあくまでホモサピエンスという動物であり日本人はモンゴロイドで欧米人はコーカソイドという亜種に分類されます。あくまで一般論ですがモンゴロイドは農耕民族が多くコーカソイドは狩猟民族が多いという傾向があるそうですが、日本人の場合、米を主食にしており江戸時代までは「四つ足の生き物は食べない」という風潮があった事から明らかに農耕民族と言えるでしょう。農耕民族は一箇所に定住して田んぼや畑で農作物を作って生活をします。昔は「隣百姓」という言葉が有り、隣の家が田植えをしたら、こちらも田植えをし、隣の家が肥料をやったら、こちらも肥料をやる、といった具合に隣の家の真似をして農業をしていた人達もいたと言います。この事からも日本では集団生活をするのが常識であった事が分かると思います。そして集団生活をする場合、必ずルールが設けられ、それを厳密に守らないと仲間はずれにされてしまう危険が有り「村八分」という言葉がそれをよく表しています。

一方、狩猟民族の場合、農耕民族と違い一箇所に定住する必要性が無く獲物がいなくなれば獲物がいる所に移動する事に何のためらいもなかっただろうと考えられます。そして狩猟というのは集団でも個人でも行える物ですが個人的な能力で取れる獲物の質や量が左右されただろうと考えられます。強い人がより多くの獲物を得るというのは当然の事だったはずで、そこには農耕民族のような平等という考え方は薄かったでしょう。

つまり日本人は「集団生活」が基本で、欧米人は「個人の能力次第」というのが基本概念だったらしい事が分かります。

徳川家康の政策

徳川家康は戦国時代に終止符を打ち江戸時代という新しい時代を作り上げた人物ですが、彼は日本という国を統治するにあたって色々な手を打っています。鎖国政策もその一つで幕府以外の諸藩に外国との付き合いを禁じたのは諸藩が外国を通じ幕府より強い力を得る事を恐れたから、と言われています。明智光秀が織田信長を討ったのは、いわば「主殺し」ですが、これは戦国時代には下克上と言われ当然の事で、「主殺し」が重大な犯罪とされるようになったのは江戸時代以降の考え方で儒学、朱子学という物が一般的に広がってからの考え方です。「親に孝、君に忠」という考え方は儒学の教えであり、それが一般庶民にも広がったのは徳川家康の「思想的支配」とも言われています。統治する側にとって最も危惧すべき事は一般庶民の反乱で、それを事前に防止しておく目的であったようです。五人組という制度も五人でグループを作らせ、その中の一人が犯罪を犯した場合、五人全員が連帯責任を取らされるという制度も一般庶民が「不埒な行為」を行わないように設けた監視制度と言えるでしょう。江戸時代はおよそ300年も続き、一般庶民にとって「お上」に逆らう事は犯罪であり「仲間にも被害を及ぼす行為」だったのです。

家康の考え方は非常に地に足が着いた現実的な物であり、士農工商という身分制度を設けたものの、実質的には武士とそうでない物の2種類であり、それでは一般庶民は「自分達が実質的に一番下である」という事を漠然と意識してしまうだろう事を予想し、あえてエタ、非人という一般庶民よりも更に下の身分を設けて一般庶民の不満のガス抜き的存在を作ったという事でも分かります。この制度が後の部落解放運動をもたらす事になるのです。

現代の日本人

「人に迷惑をかけてはいけない」という考えは日本ではごく当たり前の基本的な考えで、実際にそれを気にする人は多いです。しかし「生活の良し悪しは個人の能力次第」と考える欧米人は自分と他人との競争社会を作っており、もちろん「人に迷惑をかけてはいけない」というルールもありますが「他の人に負けてはいけない」」という考えもあるのです。

ですので、欧米では自己主張をするのは良い事であり、むしろそれをしない人はダメな人間であるという事になります。一方、日本では周りの人に合わせなければいけないという考え方が支配的で、自己主張はあまり歓迎されません。自己主張は「全体の和」を乱す物と捉えられてしまうのです。しかし、だから日本の考え方はダメとはなりません。どちらの考え方が争いを招きやすいかといえば、明らかに「他の人に負けてはいけない」と考える方である事は明らかだからです。そして優劣を競う社会においては勝った方は良いですが負けた方はたまりません。そうなると負けた方は勝った方に何らかの復讐を考える事もあるでしょう。日本という国が平和な国である事は全体の和を大切にする、という国民性がもたらした物とも言えそうです。

お上の威光

長年、「お上」を怖れてきた日本の一般庶民は今でも「お上」には頭が上がりません。一般企業でも管轄官庁という、お上の言う事は絶対であり、逆らう事は許されない、という考えが支配的です。日本では優秀な学生は高級官僚や国会議員という「お上」を目指そうとするのは、そういった力関係を理解しており日本で優越的な生活をするには「お上」の側に回るのが一番、有利だ、と心得ているからです。本来、高級官僚は行政官であり、国民に尽くさねばならぬ立場ですが日本では、そうではないのです。定住して集団生活をしてきた日本人にとって「お上」は逆らってはならない存在なのです。

つまり社会的な上下関係に異常に敏感である、という特性を持っているのです。ですので、自分より社会的地位が上と思える人に会う時は異常に畏まってみたり、逆に明らかに自分が優越的関係にある取引相手には尊大に振舞ってみせたりしてしまうのです。

例え相手が自分より社会的地位が上であろうが、自分の意見が正しいと思えば当然のように戦う米国人と、なんと違う事でしょうか。しかし人間は究極的には自分という枠の中からは出られません。だから自分は正しいと思っても全体的にみたらマイナスである、と言う事も多いはずです。それが見えずに自分は正しいという主張を曲げない、曲げたら負けだ、と考えるのは非常に社会的には迷惑である場合も多いでしょう。一方、そのおかげで何らかの改善点が見つかる事もあるでしょう。つまり、やはり「良し悪し」なのです。

同調圧力

日本人の全体の和を大切にする、という考え方も行き過ぎると「同調圧力」という物になってしまいます。全体の和を大切にする、というのは行き過ぎると「全員が同じ価値観を共有せねばならない」という考え方になってしまうのです。しかし、人はそれぞれの価値観で生きているのであり、それを共有する事など出来ません。人間は自分の意識という枠を超える事は絶対に出来ないのです。できるのはルールを守る事だけです。にも関わらず「同じ価値観を共有せよ。それが日本国民としての義務だ」という所まで行ってしまうのです。

そうなると同じ価値観を持たない人間は非難されるべき奴だから懲らしめても良いのだ、となってしまいます。太平洋戦争中に扇動的な人達が「非国民」という言葉を多用したのは、この行き過ぎた考え方による物でしょう。そうでなくても、平和な世の中というのは退屈ですし、集団生活を送っていると「周りから一目置かれたい」という欲望が発生します。

その発露として常に「自分が優越性を示せる物」を探しており、それを見つけたら「価値観を共有していない」「和を乱している」という「正当な理由」で叩きのめす事により満足が得られる、という訳です。日本人の「全体の和を大切にする」というのは平和な世の中を作り上げるのに多いに貢献しており大きな長所ですが、行き過ぎると「同調圧力」という名の価値観の押し付けとなってしまうのが短所と言えそうです。

米国のドラマを見ていると、何と個人間の罵りあいが多い事かと思います。またフランス人の極端な個人主義には怒りを覚える日本人も多いでしょう。また若い女性となると、すぐに声をかけてくるイタリア人に「なんとなれなれしい奴だ」と憤慨を覚える事もあるでしょう。

また、なぜアメリカの映画やドラマにはバットマンやスパイダーマン等のヒーロー物が多いのか不思議に思う方もいらっしゃると思います。国民性というのは日本の例でも分かる通り「長い時間」をかけて培われてきた物で簡単に変える事はできません。しかし日本と外国では国民性が違うという事を知っているだけも「いらぬ誤解」を防ぐのに随分と役立つ事だけは間違いありません。また、どこかの国に留学する際、その国の国民性という物を事前に知っておくのと、おかないのでは行ってから大きな差が出ます。なにしろアメリカに留学して自己主張の強さだけ学んでくる迷惑な帰国子女も多いのですから。

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