電気の作り方

電気の作り方

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東京電力の柏崎刈羽原子力発電所で不正侵入者検知システムの不備が見つかり、「最も深刻なレベル」という評価が確定してしまい、再稼働の見込は,ほぼ無くなってしまいました。

また東海村にある東海第二原子力発電所は安全対策に問題があるとして水戸地方裁判所は再稼働を認めない判決を出しました。

そうでなくても、今後、日本では新規の原子力発電所の建設が認められる可能性は「ほぼ無い」と言って良いでしょう。どのみち、現在ある原子力発電所も稼働可能年数は最大40年ですので、もう暫くすると日本から原子力発電所は消えてなくなってしまう可能性が高いと思われます。2019年度における日本の発電方式の割合は以下のようになっています。

  • 火力発電     :75.1%
  • 原子力発電    :6.5%
  • 水力発電     :7.4%
  • 太陽光発電    :7.4%
  • 風力発電     :0.8%
  • 地熱発電      :0.2%
  • バイオマス発電   :2.7%

バイオマス発電とは廃油、可燃ごみ、間伐材などを燃やして発電機を回す方法で基本的に火力発電と同じです。上記の火力発電は石炭、天然ガス、と僅かばかりの石油を燃やして発電している施設を指しています。 現在、稼働している原子力発電所は全27基中、6基だけで、そのうち2基は「調整運転中」ですので本格的に稼働しているのは4基だけです。その4基が上記の6.5%にあたる訳です。

原子力発電所は無くなっても大丈夫?

ですので、原子力発電所が無くなってしまっても、全体に大きな影響は無いと考えてよいでしょう、などと気楽なことを言っているとヤバイことになります。原子力発電を0%にして、その分を補う安定的な発電設備となると、現実的には火力発電の割合を増やすしか手がありません。しかし、ご存じのように火力発電所はCO2を大量に発生させますので、地球温暖化を促進させてしまうことになり、「このままでは2100年には絶滅してしまう」と言われているホッキョクグマの絶滅をさらに早めてしまうからです。北極の氷層が溶けてしまいホッキョクグマはアザラシが捕れなくなり、しかたなく共食いをして何とか生き延びているのです。アザラシは多摩川でも「タマちゃん」等と呼ばれ、水と小魚さえあれば、どこでも生きていけますがホッキョクグマは北極でしか生きていけないのです。そして人類も地球でしか生きていけない、という事を忘れてはなりません。そして大気環境の変化は人類を含めた全生物に絶滅の危機をもたらしかねないのです。つまり、いつ人類がホッキョクグマと同じ立場に立たされても、おかしくない、ということです。

大体、なぜこんなに電気が必要なのか?

僅か200年前には電気の無い生活が当たり前でした。そもそも電気製品などなかったのですから。それでも人類は存続できた、という事は、或る意味「電気がなくても生活は出来る」ことを物語っています、などと言っても誰もスマホやパソコンやPlayStationを使うのを止めてはくれませんし電車、自動車、飛行機、冷蔵庫、電子レンジ、テレビ、電話、照明などが一切、無い世の中に戻すことは、もう無理、と考えるのが現実的です。ですので、見出しの問いかけは無意味です。つまり電力の供給を止める訳にはいかない、という前提で対策を考えなければならないのです。

電気を作る方法

電気を起こすのは実に簡単です。要は発電機のタービンを回せば良いのです。発電機というのは、モーターと同じ仕組みで、モーターは電気を流すと軸が回りますが逆に軸を何らかの力で回転させると電力を発生するのです。そして火力発電、原子力発電、地熱発電、バイオマス発電は全て「大きなモーター」である発電機の軸にプロペラを付けて、それに水蒸気を吹き付けることで回転させています。つまりは「お湯を沸かす」ために石炭や天然ガスを燃やしたり、ウラン235を核分裂させたり、生ごみを燃やしたりしている訳です。なんとなくジェームズ・ワットが、やかんの蓋が水蒸気で持ち上がるのを見て思いついた蒸気機関から一歩も進んでいないような気がしますが、人類は「お湯を沸かして水蒸気を発生させタービンの軸を回す」以外の方法を思いつけないのです。水力発電だって元は海水から生じた水蒸気が雨となって地上に落ちてきた結果、得られた位置エネルギーを使っている訳で、その位置エネルギーは水蒸気から得られたものだ、と考えると水蒸気を使わない発電方法は僅かに太陽光発電と風力発電くらいの物なのです。ですが太陽光発電は」曇ったらだめですし、風力発電も風が吹かなければだめです。

一部では「圧電素子」という「圧力を加えることによって発電する物質」を使った発電も試みられましたが、一日に数万人が使う東京駅の床に丸一日、しかけても僅かに豆電球を付ける位の電気しか得られませんでした。また雷から電気を採取しようという試みもなされましたが、雷はいつ、どこで発生するのか事前予測が難しく、とても安定的な電力源とはなりませんでした。「発電タービンの軸を回す」ことさえできれば良いのに、人類は「水蒸気で回す」以外の方法を全く思いつけないのです。そう考えると「軸を回す位、何とかならんのか」と変な怒りが湧いて聞いますが、出来ない物は出来ないので、仕方ありません。もし「お湯を沸かして水蒸気を発生させる」以外の方法でタービンの軸を回す方法を思いつかれた方は億万長者となり「人類の救世主」と讃えられる可能性がありますので、有志の方は是非、トライしてみて頂きたいと思います。

自動車におけるに類似例

1908年、米国のフォード社がT型フォードを量産発売し始めた時から現代まで1つだけ「全く進歩していない自動車の部品」があるのをご存じでしょうか?それはワイパーです。雨が降ってきた時に前方視界を確保するのに使うワイパーは他の方法が全く見つからず、現在でもT型フォードから一歩も前に進んでいません。ウィンドウガラスから雨水を除去する位、何とでもなりそうな物ですが、本当にワイパーより良い方法は発見されていないのです。ランボルギーニでもフェラーリでもワイパーが付いているのは、或る意味、人類の発想力、想像力の限界を見せつけられているようでもあります。発電タービンの軸を回す方法は、このワイパーに似ています。何とかなりそうなのに、別の方法が全く思いつかないのです。

頑張っている事例 その1

現在、海流発電という物が研究されています。日本は黒潮という世界有数の強い海流が近くを流れているので、この海流の力でプロペラを回し発電しよう、というのです。一見、グッドアイデアなのですが残念ながら黒潮は良い漁場であり漁船も集まるし魚も沢山、通っていきますので、船にぶつかったり、マグロが当たったりして最悪の場合、生態系に影響を与える可能性もあり実現は難しそうです。ですが要は海流があれば良いので黒潮ではなく不法操業をしている中国船が集まってくる場所でやれば? などの意見もありますが、残念ながら海流発電を行う場合、現在の日本の鋳鉄技術では一定サイズ以上のプロペラは作れず、発電量が少ない、という問題を解決できずにいます。

頑張っている事例 その2

2020年12月1日、世界中が新型コロナウィルスで大騒ぎしている頃、月面に1台の無人探査船が着陸しました。そして、その探査船から1台の無人探査機が出てきて、月面の土壌を採取し始めました。そしていくらかの土壌サンプルを採取すると無人探査船に戻り、無人探査船は月面から離陸し無事に地球に帰還する事に成功しました。これが中国の「嫦娥(じょうが)5号」です。一体、何故、中国は月面の土壌サンプルを採取していったのでしょうか?太陽は中心部で水素原子の核融合反応という物を起こして光輝いています。核融合反応というのは原子同士が強い圧力で押し付けられた結果、ついに融合してしまう現象です。つまり2つあった水素原子は核融合すると、両方とも無くなってしまうのです。するとアインシュタイン博士が提示したE=mc2 (Eはエネルギー、mは原子質量 cは光の速度である300,000)の式に従い原子質量はエネルギーに変わります。太陽が物凄いエネルギーを発しているのは、この核融合によるものです。しかし水素原子の核融合反応は地球上では原爆の中心部でないと再現できない位の超高圧力かつ超高温環境でないと発生しません。水素原子は最も軽い原子なのですから、より重い他の原子では更に核融合を起こさせるハードルは高くなってしまうので、水素で出来なければ、もうできないだろう、と考えられていたのです。しかし研究を重ねた物理学者達は、より簡単に核融合反応を起こす可能性のある原子を割り出すことに成功しました。それは以下の内容です。

1: 重水素と三重水素で核融合させる

重水素とは普通の水素原子の原子核に中性子という物が1つ入り込んだ状態の原子で地球の自然界では全水素原子の0.0115% しか存在しません。三重水素は更にもう1つ、中性子が入り込み原子核に2つの中性子が入り込んだ状態の水素原子で地球の自然界には存在しませんので、重水素に中性子を叩き込み作成します。この両者で核融合を起こさせると普通の水素原子より、遥かに低圧低温で核融合を起こす可能性があるのです。現在、フランスのカダラッシュという所に国際熱核融合実験炉という実験施設が作られつつあり、もうすぐ実験が開始される予定で、日本も参加しています。しかし、これが仮に成功しても発生するエネルギーは熱エネルギーですので「お湯を沸かして水蒸気でタービンを回す」という点は変わりません。しかも三重水素は僅かですが放射線を発するので、放射能という言葉に敏感になっている世論を説得しきれるかどうか、という問題が残ります。

2:重水素とヘリウム3で核融合させる

この組み合わせでも低圧低温で核融合を起こす可能性が見込まれています。重水素は1でご説明した通りですが、問題はヘリウム3で、これは普通のヘリウム原子に中性子が2つ入り込んだ状態の物で地球の自然界では、まず見つからない原子です。しかも水素原子と違いヘリウム原子は非常に特殊な性質をもっており、三重水素のように人間が作り出すことは簡単には出来ないのです。ですので、入手はほとんど不可能なのですが、意外な所に大量に有ることが分かっています。それは月面で、アポロ11号が持ち帰った月面の土砂にはヘリウム3も重水素も三重水素も沢山、含まれていました。太陽は時折、太陽風という放射線と中性子を大量に含んだ風を放出します。地球は地球磁気から発生するバンアレン帯という物で防御されていますが、月は太陽風をもろに浴びます。ですので、月面の土砂は中性子が飛び込んだ状態の原子が大量にあるのです。中国の「嫦娥(じょうが)5号」が月面の土壌サンプルを採取していった理由はこれでお分かり頂けると思います。そして驚くべきことに重水素とヘリウム3の核融合では放射線は全く発生せず、しかも発生するエネルギーは電気エネルギーそのものである可能性が高いのです。

もし、この核融合反応で電気が得られれば、一握りの重水素とヘリウム3で現在の原子力発電所1基分の5倍から10倍くらいの大量の電気が得られると見込まれています。人類は、やっと「お湯を沸かして水蒸気でタービンを回す」必要がなくなるのです。しかし核融合を起こさせるのは、やはり簡単ではありません。またヘリウム3と重水素を月面から定期的に持ってくることも現在では大変な難事業です。

中国でも、この研究はまだ始まったばかりのようで実用核融合発電炉の実現は、まだまだのようです。ですが、実行しなければ前には進みません。そういった意味では、今、この問題の先頭を走っているのは中国である、と言えるのです。しかし、中国に対抗できる技術を持った国もあります。それは「はやぶさ1号、2号」で月よりも遥かに難しい小惑星帯の星に着陸し土壌サンプルを持ち帰る事に成功した日本です。雀の涙程度しかない低予算で、あれだけの事が出来るJAXAという組織を持っている日本は世界でも数少ない「実用核融合発電炉第一号」を作れるかもしれない国なのです。問題は「そういう事実を知っている人」が少なく、かつ予算の決定権を持っている人ほど「目先の問題を優先しがちで保守的傾向が強い」という点かもしれません。自動車を見ても分かる通り、内燃機関の時代は終わりつつあります。それに代わって電気が最も重要なエネルギーになるのは、今や確実といっても良いでしょう。

ならば「どうやって電気を得るか」は最重要課題であるはずです。IT化を進めるのは必要な事ですが、電力という土台を忘れては意味がありません。「放射線無しの実用核融合発電炉第一号」を成功させるのは、果たして、どの国でしょうか? その競走は既に始まっています。しかし発電機の軸を回すくらい、本当に何とかならないのでしょうか?何かうまい方法が見つかれば、わざわざ月まで行く必要もなくなるのですが、それは自動車のワイパーと同じく別の方法が全く思いつかないのです。その「何かうまい方法」が見つかるまで、人類はお湯を沸かし続けなければなりません。

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