【天才の本質】レオンハルト&カール 今私達の暮らしを支えてくれる2人の人物

【天才の本質】レオンハルト&カール 今私達の暮らしを支えてくれる2人の人物

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近年、TVドラマやアニメで「天才」という言葉が平気で使われています。ちょっと優れた発見や業績を挙げると、すぐに「天才」と称されてしまう傾向は昔から、よくあることです。素人からみたら神業に見える事を、いとも簡単にやってみせると「天才だ!」と賞賛されてしまうこともよく有ることです。実は「その方面の専門家」から見れば、それほどでもないことだったりすることも多いようですが。

話は変わって、皆さんは高校生の時に数学Ⅲの授業を受けましたでしょうか? 数学Ⅲは高校によって授業をする学校としない学校があります。なぜなら数学Ⅲは結構、難しいので進学校ではやるのですが、そうでない学校では「無理してまでやる必要はない」と判断し授業をしない高校も多いのです。それというのも数学Ⅲには微分、積分という、多分、言葉を聞いただけで「気分が悪くなる」という方もいらっしゃるであろう難題があるからです。

「微分、積分なんて覚えたって実社会では全く役に立たない」と考える方も多いと思います。実際、大部分の方には役に立たないのです。しかし、現在のテクノロジー、特に機械向けプログラムを作る制御系システムエンジニアには微分、積分の知識は今や「必須知識」となっていることをご存じでしょうか?

通称「PID制御」と呼ばれます。入力値の制御を出力値と目標値との偏差(P)、その積分(I)、および微分(D)の3つの要素によって制御する方法で、今や古典的と言える手法でもあります。実はあなたがATMでお金を降ろしたり、スマホでゲームをしたりする場合にもPID制御は「縁の下の力持ち」の存在として活躍しているのです。微分、積分は現代のテクノロジーを支える根本的な手法なのです。そして微分、積分の応用手法に大きな貢献を果たした2人の人物がいます。しかし、あまり一般的には有名ではありませんので、ここで御紹介してみたいと思います。

レオンハルト・オイラー

1707年4月15日 – 1783年9月18日

スイスに生まれたオイラーは主に帝政ロシアの時代にロシアで活躍し、18世紀最大の数学者と呼ばれています。特に微分、積分の応用技法に巨大な貢献をした人物で、超人的な記録力と計算力を持ち8桁X8桁のかけ算を2秒で暗算できたと言われています。また発表した論文の量も半端な量ではなく「30分で1本の論文」を書き上げてしまうこともあった、と言われています。(普通なら1本、1か月位かかるのが当たり前)オイラーが執筆した論文は現時点で886編が確認されており、それらは1911年から全集として刊行され続けているのですが100年経っても、まだ完結していません。

(日本版としては岩波書店が出している『岩波数学辞典 第4版』項目「オイラー」)で次の版でやっと完結しそうだ、とのこと)あまりにも残した業績が膨大すぎて、新進の数学者が「新しい公式を発見した!」と思ったら、実は既にオイラーによって発見済であったということが、よく発生します。31歳頃より視力が低下しはじめ、64歳で両目とも完全に失明したにも関わらず意欲は衰えず脳内で執筆した論文を口述筆記してもらうことで論文の発表を続け76歳で死去するまで精力的に活躍をつづけました。彼がいなかったら現代のPID制御の基本技法を確立するのに人類は、あと50年は要したとも言われています。

カール・フリードリヒ・ガウス

1777年4月30日 – 1855年2月23日

現在でも「ガウスの法則」や磁束密度の単位であるガウスに名を遺す19世紀最大の数学者、物理学者、天文学者です。ドイツのブラウンシュヴァイクで、煉瓦職人の親方であった父親と、慎ましい母親の下に生まれた彼は幼少の頃から凄まじい神童ぶりを発揮していたと言われています。

3歳の頃に父親が職人達に支払う給与の計算を間違っていることを指摘し、それ以来、給与計算は彼の仕事になったそうです。(3歳というのは誤字ではありません。「3歳」です)

学校に行く年になって学校に通い始めましたが、7歳の時、算数の授業で教師が「1から100までの数字すべてを足せ」という問題を出したところ3秒で「5050」と回答しその説明を聞いた教師は、それが等差級数の和の公式を用いていることを知り、唖然としたといいます。15歳の時に一日15分ずつ、1000個の自然数の中に素数がいくつあるかを調べ、のちに「素数定理」と呼ばれる定理の予想をしましたが、それは100年後に証明されることになりました。奨学金を得て大学に進みましたが、ここでも、それまで誰もなしえなかった「正17角形」を定規とコンパスだけで作図することをやってのけ当時の数学界に衝撃を与えました。その他にも沢山の新しい定理、公式を発見しましたが、その中には「高速フーリエ変換」という現代の高速データ通信の暗号化において不可欠の技法も含まれていました。

しかしガウスは自分の発見した定理、公式、などをあまり発表しませんでした。ですので「高速フーリエ変換」も発表されず埋もれてしまい、別の人が同じ方法を案出したのは実に110年も経ってからのことでした。もし、彼が自分の発見を全て発表していたら数学は50年、先に進んでいたとさえ、言われています。彼が自分の発見をあまり発表しなかった理由としては以下が挙げられています。

  • ガウスにとっては研究で美しい結果を得ることが最大の報酬であり、他人の認知を必要としなかったこと
  • 世間の無理解、誤解によって生ずる論争の煩わしさを嫌ったこと
  • 当時は論文原稿を送るべき学会誌や論文雑誌は存在せず、成果発表は主として自家印刷の小冊子や単行本によったこと
  • ガウス自身は数学そのものが、それほど世の中の役に立つとは考えていなかったこと

ガウスは大学を出た後、ブラウンシュバイク公爵から潤沢な支援を受け、生活の心配をすることなく研究生活に没頭していました。そして彼の研究分野は数学だけでなく物理学、天文学と幅を広げてゆき、それぞれの分野で後世に大きな影響を与える発見をし続けました。そして、あまり発表をしなかったにも関わらず、現代でも以下のように沢山の分野に名を残しています。

  • ガウシア (小惑星) – 小惑星番号1001番の小惑星。
  • ガウス(磁束密度の単位)
  • ガウス関数
  • ガウス積分
  • ガウス記号
  • ガウス曲率
  • ガウス・クリューゲル図法
  • ガウス格子(英語版)
  • ガウス=ザイデル法
  • ガウス写像
  • ガウス整数
  • ガウス単位系
  • ガウスの求積法
  • ガウスの光学系(英語版)
  • ガウスの消去法
  • ガウスの超幾何級数
  • ガウスの発散定理
  • ガウスの微分方程式
  • ガウスの法則
  • ガウスの補間法
  • ガウス分布
  • ガウス・ボネの定理
  • ガウス平面
  • ガウス・マニン接続(英語版)
  • ガウス=ルジャンドルのアルゴリズム
  • ガウス和

ガウスの研究成果は、生涯、彼の弟子であったG・ワルドー・ダニングトンによって後世に残されることになった物が多く、多分、「永久に埋もれたままとなる成果」も多いのではないか、と言われています。それでもG・ワルドー・ダニングトンが残してくれたガウスの成果は大変な物で、オイラーと同じく、新進の数学者が「新しい公式を発見した!」と思ったら、既にガウスにより発見済であった、ということが良く起こります。

ですので、オイラー、ガウスの二人の成果を研究しておくことは新進の数学者にとって必須事項なのですが、これがそう簡単なことではないのは「オイラーはまだ全集が完結していない」ということからだけでもお分かり頂けるかと思います。ガウスの研究成果は、必ずしも全てが残っている訳ではないのに、先輩のオイラーの成果をさらに補足するような成果や、オイラーの成果を一歩前に進めてみた物など、現代のテクノロジー開発に必須となる技法を沢山、残してくれているのです。私達が現在、スマホやパソコンで便利にインターネットを使ったりロボットやAIの開発が出来るのも、元をたどれば、このお二人がいたからとも言えます。

そして、お二人が残してくれた成果は膨大であり、かつ、偶然によったものではないことはお分かり頂けるでしょう。自分が強い興味を持てる物が有り、かつ、その分野に優れた才能を持ち、前人が成し遂げ得なかった新しい物を沢山見つけ、けれど満足することなく、一生涯、死ぬまで、ひたすらそれを追い続ける、という業火のような情熱を持つ人。きっと、そんな人が本当の天才と言えるのでしょう。そして、どんな分野であっても、そんな人は1世紀に一人いるかいないか、というレベルのようです。

そして「何かを得れば何かを失う」という、まるでエネルギー保存則のような自然の摂理とでも考えたくなるような現象はここでもみられるのです。大きな物を持って生まれた方は、その分、普通の人であれば簡単に得られることが、中々得られなかったり、得られてもはかなく散ってしまうことが何故か多いのです。

ですので、天才とまで言われるレベルの才能を持って生まれることは「それなりの覚悟」が必要であるようです。光が強い分、影も大きいということでしょうか。人はきらびやかな部分だけ見て「凄い!」と思うものですが、その裏には「大きな影」が潜んでいると思って間違いないようで、天才に生まれる、というのは普通の人間にはとても耐えられないような代償を支払わざれることになる、ということでもあるようです。オイラーもガウスも他の人には計り知れない何かしらの大きな苦悩を抱えていたようです。にも、拘わらず、才能を引き受けてくれた人達に私達、凡人は感謝するしかないのかもしれません。そう考えると天才に生まれることは、必ずしも幸福なことでも、喜ぶべきことでもなく、むしろ逆であるようにも見えてしまいます。ただ、そこには我々凡人には分からない喜びがあるのだろう、とせめて願うばかりです。

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